歯磨きができない大人は子供用の歯磨き粉を使うといいかもしれないという話。歯磨き習慣化のコツ。
「歯磨きができない」
「嫌いだ」
「習慣がない」
そんな大人は案外多いらしく、私もその一人だ。
さすがにアラサーにもなって歯磨きの習慣がないのはヤバいのでどうにかして歯磨き習慣を身に着けたいのだが、元来からあまり好きではないので難しい。
特に精神疾患や発達障害を持っているとこうした「やっていてあたりまえ」のことが全然できないということがよくあるみたいだ。
そこでいくつか工夫することにし、実際ある程度効果を上げているので、同じ状況の人の助けになればと思う。
私がやったことは3つ。
①原因の分析と自己肯定
②お気に入りの歯ブラシ・歯磨き粉を用意する
③記録を取って自分を褒める(自己否定しない)
これだけである。
以下説明。
①原因の分析と自己肯定
まず、歯磨きが苦手な理由はなんだろうか。「めんどくさい」「そもそも習慣になっていない」「別に今まで虫歯にならなかった」「人前に出ないなら別にいいじゃん」などなど理由は様々だろう。
私の場合は、実は幼少期から歯磨きの習慣がない。あまり親にうるさく言われた記憶もなく、かなり放置されていた(母はシングルマザーで忙しかったので細かい点は指摘されなかった)。
当然歯磨きは自然に身に着くものではなく、教育の結果習慣づけされるものなので、学校では磨くことはあったものの、その学校も不登校になったりしたので結局身に着かずに終わった。
その結果、成人してからも外出の用事があるときは歯磨きをしても、そうでないときはまったくしない。それどころか用事があってもやる気が起きなくてできないときも多かった。このやる気のなさは精神疾患または発達障害も影響していると思う。あるいはある種のセルフネグレクトのような心理状態とも分析している。
いずれにせよ私の場合、
①幼少期からの習慣がない(→習慣がないのでめんどくさがる)
②精神医学的・心理学的にやる気そのものが減っているため歯磨きの行動まで至れない
という2つに大別できるわけだ。
このようにある程度原因が分析できたので今度は
歯磨きできない自分を認めてあげた。
「いやいや、歯磨きできないなんて人としてダメだろう!できるようにならなきゃ!」
それでできたら苦労しない。
これは最近気づいたことだが、人間というのは面白いもので、「ダイエットしなきゃ!」「お風呂に入らなきゃ!」などと自己否定から努力をしようとすると、案外長続きしないのである。
詳しい原理は分からないが、とにかくこれは私の経験上言える。
まずはそんな自分を受容することだ。
私の場合であれば、
「幼い頃から習慣にしてなかったんだもん。そりゃできなくて当然だよ。それを頑張ろうとしているなんて僕はエライな」
「やる気ゲージがゼロの状態で歯磨きするなんて辛くて当然さ」
「人生に希望が持てないのに頑張ろうって思えるのはスゴいね」
そんな風に自分を肯定的に評価してあげるのだ。
これが長続きする心のあり方だと思う。
②お気に入りの歯ブラシ・歯磨き粉を用意する
ここがテクニック面での最重要ポイントである。歯ブラシも歯磨き粉もいくつか試してみて自分が一番良いと思うものにしよう。
心地よさ、味、高級感、手触り、いろいろあると思うが、とにかく自分がやっていて「快楽」だと感じられるものにすることだ。
ここで間違っても適当に選んで、「四の五の言わずにやるんだよ」などと根性論や精神論で自らに歯磨きを義務化してはいけない。
考えれば当たり前の話だが、貴方の中で「歯磨き=不快」という図式が出来上がっているから歯磨きに意欲が湧かないのである。
歯磨きするには洗面台まで行かなといけない。めんどくさい。
歯磨きって時間かかるから嫌だな。
歯茎から血が出るしな。
ほかにやりたいことがあるし。
そんな風に歯磨きに対する負のイメージを消し去るためには自分の脳に「歯磨き=快楽」という図式をインプットさせなければならない。
ただでさえめんどくさい歯磨きタイムに義務感や自己否定感情なんてものをプラスしたらもう耐えられない。
だからお気に入りを見つけることが大事なのだ。
とはいえ時間がかかるだろうから、手っ取り早くおすすめを紹介すると、
子ども用の歯磨き粉である(ようやくタイトル回収)
なぜか?
美味しいからである。
だって、考えてもみて欲しい。なんだミント味って、クソマズいじゃんあれ。ただでさえめんどいなぁと思いながら歯磨きするのになんでミントなんだよ。挙句の果てにフッ素入りの味がするとかイミフ。
その点子ども用歯磨き粉はなにせ歯磨きを嫌がる子供のために作られたものだ。
グレープ味
いちご味
フルーツ味
メロン味
と多様な種類があり、好きなものを選べる。間違いなく甘くて美味しい。
ということは以下のような図式が頭の中に出来上がる。
「歯磨き=美味しい=快楽」
この図式が歯磨きをする度に刷り込まれることになるのだ。そのために最も適しているのが子ども用歯磨き粉なのである。しかも子ども用なので研磨剤などが入っていないか、少量というのもいいね。
③記録を取って自分を褒める(自己否定しない)
この記録というのはどんな形でもいい。紙に歯磨きをした日を記入する。できれば一覧表示できる形が望ましい。その方が自分の努力が一目で分かるので。
私はダイソーで買った記録表に記入している。
これをすると自分の努力の成果が蓄積されていくようで、小さいことだが自己肯定感に繋がっていく。
ただ、いくつか注意点がある。
それは
①できなかった日を書かない
②できなくても落ち込まない・反省しない
ことだ。
できなかった日を書くというのは、結局のところ自己否定に繋がりやすい。「できた」を記録して行動に繋げるのが目的のため、できなかったことは忘れてなかったことにしよう。
そのため可能なら手帳やカレンダーのような、できた日とできなかった日が見えてしまう形式のものより、歯磨き記録帳のようなものを別途用意し、とにかく一回でも歯磨きをした日はそれに書いていくのがいい。
できなかった日があっても、そこを空欄にせず、新しくできた日を書く。
こうしてとにかく「できた」で目一杯にするのが秘訣だ。
②のできなくても落ち込まない・反省しないというのも同じ理由だ。今までやらなかったことをやろうとしているのだから、できなくて当然。それをいちいち書く必要などない。反省なんかしなくていいから、またやればいいんだ。
どうだろうか。こんな感じで努力していって、最近はそこそこ自主的に歯磨きができるようになってきた。
付け加えれば、最初から完璧を目指さずに、一日一回でも歯磨きができれば上出来というふうに捉えよう。
質問などあればコメント欄から受け付けます。ではまた。