諦めと希望の間で
今、私は諦めと希望の間で揺れている。正確にはずっと前から揺れているが、ここ最近は特にそうだ。
いったい何に対しての諦めであり希望なのかだが、それを説明するのはここでは控えたい。他人にとってはあまり重大な意味を成さないが、私にとっては人生を左右する一大事と言えるような、そんな事柄だ。いわゆる「人生の岐路」というやつである。
その人生の分岐点を前にして、私は3つの選択肢を与えられている。
①諦める
②希望を持つ(前に進む)
③判断保留
である。
今回に限らず人生の選択というものはだいたいこの3つに分かれるのではないだろうか。
①は一番わかりやすい。もう自分にはダメだと、この道は向いていないと諦めるルートである。一番簡単とも言えるし、そう簡単に諦められない場合は一番難しい選択肢とも言える。
②もわかりやすい。向き不向きとかできるかできないかとか関係なく、明るい未来を思い描いて前に進むという選択だ。多くの人がこの選択を望ましいと感じるだろう。だが、この選択肢の難点は、本当に希望を保ち続けられるかということと、前に進んだ結果が絶望的な状況だったということがありうる点だ。
③の判断保留。これが一番わかりにくい。要は①でも②でもなく、ひとまずは判断を置いておいて状況を伺おうという考えである。
物事には瞬発的な回答が求められる状況と熟慮が必要な場合とがある。後者の状況では性急な判断はするべきではない。事態を悪化させたり、取り返しのつかないことになりかねないからだ。
私は根っからネガティブな人間だ。だから今までの人生は①を選んできた……と言いつつ時には②を選んだりして、その間を行ったり来たりしていた。今回もまたそうなのだが、再び決断をしないといけない事態になってしまった。
私は①を選ぶ方に気持ちが傾いていた。というかいる。
私に与えられている課題は明らかに私には向いていないのであって、希望もクソもありゃしない。せいぜい惨めに失敗するのがオチだ。
そう思っているので①に行きたくなる。
しかし、②の希望が未だに消えない。もしかしたら自分にもハッピーな未来が待っているのではないかと思ってしまう。
③はこの2つの間で悩んでいたときに、「いやちょっと待て、結論を急ぐ必要はないのではないか。人まずはこのまま様子見という選択肢もあるのではないか」と思ったときに出てきた、私にとっては新しい選択肢だ。
実は今の私はこの③が一番適している選択なのではと思っている。
なぜならいま私が悩んでいる事柄はこれといって今すぐ決断を下さないといけない類のものではないからだ。抱えていると精神的に辛いのでいっそ結論を出したほうがいいのではと思うようになっただけで、別に時間的に何かの〆切に追われているわけではない。
また最近再燃しただけで実は長いこと悩んでいた問題でもあるので、①と②の間を揺れながら生きてきた。ということは実態としては③の判断保留を続けてきたとも言えるのだ。
それなら別に今回も判断保留で、いっときの感情に流されずにどっしりと構えていればいいじゃないか、いずれ身辺の状況が変わって新たな決断ができるときがきたら、あるいはその必要に迫られたらやればいいじゃないか。そんな風にも思い始めた。
しかし、だ。
昨日今日と思考を整理し、やはり②にしようと思っている。
いや、こうして書いている今も非常に悩んでいるのだが、少なくとも③の判断保留は長いこと続けてきたわけだし、①を選ぶのも切ないわけだ。それなら今回は②で行ってみようじゃないか。
というのはなんだか適当な説明だが、実際のことを言えば、非常に情けない話だ。
②を選べない理由は端的に言えば、私自身の恐れから来るものだ。
下手に希望を持って失敗したときに辛いという、そんな気持ちから来るものだ。
だが、私は今までにこの不安と恐怖に打ち勝って行動したことがある。そんな自分も確かにいたのだ。
①を選ぶのは私の中にある逃げたい気持ちがさせている。そして③はただ宙ぶらりんでいたいという気持ちがそうさせているのかもしれない。
だがそれではあまりにも幸福な人生からは遠のいてしまいそうだ。
だから私は時々絶望的な気持ちになりながらも、諦めたくなりながらも、②で行こうと思う。
ああ、ここ最近の記事はいつもそうだ。
ネガティブな内容の記事を、絶望的な話をしようと書き始めたのに、なぜか書いているうちにわりと前向きな内容になってしまう。
精神科の受診を決意した記事も、実はもう人並みの生活や幸せを諦めようという決意をしようと書いたものだったのに。
misakichankonai.hatenablog.com
非モテの記事も本当はもう恋愛なんて諦めるというつもりで書いた記事だったのに。
misakichankonai.hatenablog.com
なぜか最後はなんだかんだ前に進みますって内容になるのだ。
きっとそれが私の本心なのかもしれない。
だから、まぁ、やっていくしかないのだ。
少しずつ、一歩ずつ。